奈良国立大学機構「高松塚古墳・キトラ古墳壁画特別観覧」を実施しました
奈良国立大学機構は、六月五日、文化庁の支援を得て、「奈良カレッジズ」特別企画として、三回目となる「高松塚古墳・キトラ古墳壁画特別観覧」を実施しました(奈良県明日香村)。
機構傘下の奈良教育大学と奈良女子大学の学生らは、文化庁の米村古墳壁画対策調査官から、高松塚古墳壁画やキトラ古墳壁画の保存の取組に関して説明を受けたのち、「高松塚古墳修理作業室」では単眼鏡を用いながら、国宝・高松塚古墳壁画、とりわけ極彩色の「飛鳥美人」として有名な女性群像などの壁画を熱心に見学しました。その後、キトラ古墳までの丘陵地帯の風景を歩き、キトラ古墳壁画体験館(四神の館)の壁画保存管理施設にて、国宝・キトラ古墳壁画の「白虎」や副葬品などを見学しました。
今年は高松塚古墳壁画が発見されて五十二年、キトラ古墳壁画が発見されて四十一年となり、この間、壁画修復に携わる者の緻密な作業や、科学的な知見に基づく文化財保存技術の進展により、貴重な壁画が守られてきました。今回、見学した学生は、米村調査官に熱心に質問しながら、貴重な文化財を未来に継承していく必要性を認識していました。
奈良県には、歴史的に貴重な国宝・重要文化財、史跡等が豊富に存在しており、これらを学生の学びの機会に提供していけるよう、各機関との連携を今後も深めていきます。
奈良教育大学・奈良女子大学の学生・教員
高松塚古墳
キトラ古墳壁画体験館「四神の館」
高松塚古墳壁画